ラバウル小唄






さらばラバウルよまた来るまではしばし別れの涙がにじむ




恋し懐かしあの島みれば椰子の葉かげに十字星










船は出て行く港の沖へ愛しあの娘のうちふるハンカチ




声をしのんで心で泣いて両手合わせてありがとう










波のしぶきで眠れぬ夜は語り明かそうデッキの上で




星がまたたくあの星みれば、くわえ煙草がほろにがい










赤い夕日が波間に沈む果ては何処か水平線よ




今日もはるばる南洋航路、男船乗りかもめ鳥










さすが男とあの娘が言うた燃ゆる思いをマストにかかげ




ゆれる心は憧れはるか、今日は赤道椰子の島