十九の春

松原 操

1 ながす涙も 輝きみちし 
  あわれ十九の 春よ春
  すみれ摘みつつ 散る白露に 
  泣きし十九の 春よ春


2 君はやさしく 涙は甘く 
  歌をうたえば 花散りぬ
  乙女振袖ゆく 白雲も 
  われを眺めて 流れ行く


3 わが世さみしと 嘆くな小鳥 
  春はまた来る 花も咲く
  愛の光に 夜はほのぼのと 
  明けて十九の 春よ春


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