花の街

伊藤京子

七色の谷を越えて
流れて行く 風のリボン
輪になって 輪になって
かけていったよ
歌いながら
 かけていったよ

美しい海を見たよ
あふれていた 花の街よ
輪になって 輪になって
踊っていたよ
春よ春よと 踊っていたよ

すみれ色してた窓で
泣いていたよ 街の角
輪になって 輪になって
春の夕暮
ひとりさびしく ないていたよ


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